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不眠夜話 飼い猫ムギと読みたいおやすみ前の30分読書


不眠夜話 飼い猫ムギと読みたいおやすみ前の30分読書

 

この記事の目次


 

人間が入眠するまでの時間は、個人差があれど一般的には15分〜30分程度かかると言われています。

オオムギは医療機関で診断された『不眠症』ですが、寝る前に読書をすると心地よく眠れるようになるとのアドバイスがあり毎日実践している最中です。(※オオムギの事例となります。個別の診断や治療については専門医に相談しましょう)

 

全米睡眠財団によると、「寝る前に読書をする」効果は以下の通りだそうです。


  1. リラックス効果:読書は心をリラックスさせ、ストレスを軽減する効果があります。サセックス大学の研究によれば、6分間の読書でストレスレベルを68%も減らすことができるとされています。

  2. 睡眠の準備:読書は心と身体を睡眠に向けて準備する効果があります。特に寝る前の読書は、心のストレスを解消し、身体をリラックスさせるため、睡眠の質を高めることが期待できます。

  3. βエンドルフィンの分泌:書籍を読むと、鎮静効果やリラックス効果が期待できる「βエンドルフィン」という神経伝達物質が分泌されるとも言われています。これにより、眠れない時に眠気を促す効果があるとされています。



因みに入眠時にメラトニンというホルモンが分泌されることで眠気が自然に促されるそうです。メラトニンは暗くなると分泌されやすくなりますが、ブルーライトを浴びると分泌が抑制されてしまうため、ブルーライトを出さない媒体がおすすめとのこと。寝る前に読書をする際は、紙の本を選ぶことでより眠気が得られるかもしれません。(※ブルーライトを出さない白黒スクリーンの電子書籍であれば問題ないそうです)

 

余談ですが、猫(ペット)をなでるなどすると、人間はオキシトシンと呼ばれる心身を安定させるホルモンが分泌されると同時にストレスホルモンが軽減され、交感神経が優位になり、リラックスできるのだそう。

 

寝る前読書の効果を高めるためにも、隣に置いたバリバリボウルにムギが入るのを待ちます。


バリバリボウルの中で目を丸くしているムギ

眠る準備が整ったところで、不眠症の私が快眠を目指して毎日読書をした中から、個人的におすすめの5冊の本を紹介していきます。




月の立つ林で

月の立つ林で

ポプラ社 / 著者:青山美智子

ジャンル:小説


2023年に本屋大賞にノミネートされた作品。それぞれ登場人物の異なるオムニバス形式の物語ですが、彼らの共通点はある「ポッドキャスト」を聴いていることでした。全部読むと、各章の登場人物が少しずつどこかで繋がり合っていて、影響や気づきを得ていくのがわかります。


タイトルの通り「月」にまつわる表現が、登場人物たちの感情や状況を映し出すような役割を果たしており、度々重要な場面で月の描写が登場します。それによって登場人物は違っても、物語全体に一貫性と神秘性をもたらしているように感じられます。人との関わりについてとても考えさせられるやさしい話で、最後は涙してしまいました。

 

私は猫が好きなので、第一印象で猫の表紙に惹かれ購入したのですが、どの章の登場人物も魅力的で、読み進めるうちにどんどん先が読みたくなってしまいます(とても眠るどころではない)。青山さんの柔らかく優しい筆致にどこまでも心癒やされます。どんな方にもおすすめですが、特に人間関係に悩んでいる方は登場人物の気持ちに深く共感することが出来ると思うので、より物語を楽しめると思います。




私はネコが嫌いだ。

私はネコが嫌いだ。

つちや書店 / 作・絵:よこただいすけ

ジャンル:絵本


こちらは絵本です。タイトルを見た瞬間に大まかな内容は想像できたのですが、実際に読んでみると思っていた以上に衝撃を受け、それ以来何度読み返しても涙がこぼれてしまいます。猫が好きな方やペットを失ったことがある方には特に心に響く一冊だと感じます。また、絵本と聞くとお子様向けと思いがちですが、テーマや描写は大人だからこそ読んでみてほしいと思いました。


絵本ですので決して文章量は多くはないのだけれども、読んだ人それぞれが人生のいろいろな場面で感じる愛情や惜別の重要さを再認識できるのではないでしょうか。


また、イラストの猫は愛嬌たっぷりで、一つ一つの仕草や目の輝きがとても愛らしく、「ああ、猫ってこういう感じだよね」と共感してしまうほどで、思わずそばにいる愛猫を抱きしめたくなるような、宝物のような絵本です。




多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。

多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。

サンクチュアリ出版 / マンガ・文:Jam 監修:精神科医 名越康文

ジャンル:エッセイ


本書は2018年に発刊された後、第1回メンタル本大賞を受賞しています。可愛らしい猫のキャラクターによるマンガが添えられているため一見して親しみやすいですが、その解説文には実践的なアドバイスが詰まっており、子供から大人まで幅広い層が役立つ内容となっています。


SNSや人間関係の悩みは時代を問わず普遍的なもの。本書は「SNSのモヤモヤ」、「人間関係のモヤモヤ」、「職場のモヤモヤ」、「自分のモヤモヤ」という4つの章で構成されており、具体的な事例とともに、さまざまな悩みに対する多角的な視点での捉え方や、ヒントを見つけることができます。


マンガと文を担当されている著者のJamさんは、日常に起こる人間関係の悩みを「パフェねこシリーズ」としてSNSで発表されていて、監修の名越先生いわく、著者が長年SNSに飲み込まれそうになりながら苦労してひねり出した数々のいわば「裏技」。著者自身の経験談もふんだんに織り交ぜてあり、「考え方を変えてみたら少し楽になるかも?」と思わせてくれるような温かい内容です。




これで死ぬ

これで死ぬ


山と溪谷社 / 著者:羽根田治

シャンル:実用書


これから夏に向けてのシーズン、8月にかけて本格的なアウトドアの時期が到来します。「まさかこんなことで…」アウトドアで実際に起こった死の事例が53項目、イラスト付きでわかりやすく紹介されています。また、これらを避けるための具体的な安全対策や死なないためのヒントも満載です。まず『どんなことが危険なのか』再確認することも大切ですが、その上で実践的な対策方法も詳しく解説されており、頼りになる一冊。


アウトドアやレジャーに関する危険なポイントと対処法が簡潔にまとめられていますので、パラパラとめくって興味をそそられたページから読むのもアリですし、通しで読めばより体系的に理解できます。


読み進めるうちにアウトドアでなくとも、意外と身近で予期できない危険もあるのだなと思いましたので、お子様をもつ親御さんはもちろん、家族や友人の安全を守りたい人におすすめです。

 

2024年6月18日に第二弾「子ども版 これで死ぬ 外遊びで子どもが危険にあわないための安全の話」が発売されます。

お子様をもつ親御さんはこちらも読んでみてはいかがでしょうか。




世界でいちばん素敵な雲の教室

世界でいちばん素敵な雲の教室

三才ブックス / 著者:荒木健太郎

ジャンル:ビジュアル図鑑


新海誠監督のアニメーション映画「天気の子」を監修した荒木健太郎さんの著作。「世界でいちばん素敵な…」はいくつかシリーズがありますが、荒木健太郎さんの笑顔に惹かれたことに加え、SNSでも発信されているその豊かな知識に魅力を感じ、本書を手に取りました。


フルカラーで、美術書としても使えそうなほど、どのページも写真が大変美しいです。写真を眺めるだけでも楽しめる上に、空の写真に対する詳細な解説もあり、知識が深まる点で一読の価値があります。今まで知らなかった雲の名前や気象の変化を楽しく学ぶことができるのはもちろん、台風や地震、昨今増えてきたゲリラ豪雨のメカニズムについても触れられていますので、防災のための知識を増やすこともできます。また、雲だけでなく虹や天体に関しても触れられており、空を見上げることがいっそう楽しくなるような内容です。


可愛いイラストとユーモアのある語り口で、荒木さんの雲への深い愛情と専門知識が伝わってきます。書籍だけでも十分に学べる内容ですが、各項目のQRコードからアクセスできる解説動画を活用することで、さらなる知識の補完と深掘りができます。




飼い猫ムギが体を丸めて眠っている

ムギも無事眠れたようです。

おやすみなさい。



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